当寺は「不断(ふだん)山瑞雲院西光寺」と称し、阿弥陀仏本尊とする浄土宗の寺院であります。
寺伝によれば古くこの地に一草堂があり、念仏する者が後を絶たず、その故をもって不断堂と名付けられていました。
天文十五年(一五四六)に萬里小路内大臣秀房公の息、総本山知恩院 第廿七世 徳譽大僧正の嫡弟、祐圓和尚が諸国遍歴の途中、止々呂美の豊楽寺に留まり、後に招かれてこの寺に来たり、信徒と協力して再建し、不断山西光寺と名付けたとあります。
本堂は元禄十年(一六九七)修理、文政五年(一八二二)に再建され現在に至っています。今回新築された庫裡は元禄十二年(一六九九)に再建、そして三百年を経て今回の再建とされました。
一般に寺院の建立はその土地の有力者による勧請によるものの多い中、当寺は一般庶民の皆様の厚い信仰の心によって力を合わせて建立された寺院であります。歴代住職が檀信徒の皆様のご協力を得て今日まで護持されてきています。